ゴキブリの引っ越し

去年の夏は米粒みたいに小さかったうちのアルゼンチンモリゴキブリたちも今はすっかり立派な一人前の成虫ゴキブリとなり、ケース内にひとつだけ配置された太い朽木に所狭しとびっしりくっついているのを見ると、きつそうでかわいそうになってきた。
というわけでAmazonで大きめのケースと、朽木を注文。

床材に潜ってる赤ちゃんゴキブリたちを一匹ずつ捕まえて移動するのはさすがに大変すぎて死ぬので最後はケースを傾けて床材ごとドバーって移した。床材ほじくると子供が意外にたくさん生まれててびっくりした。30匹近くいたかな?赤ちゃんが生まれてからしばらくは母親が朽木の下を掘り返して巣的なものを作って面倒をみてたみたい。これは日中何度か目撃してた。でも赤ちゃんたちは日中はずっと隠れてるからなかなかお目にかかれないんだよね。これはゴキブリを飼い始めた時にも自分がブログで騒いでた記憶があるけど、小さいうちは明るい時間全く出てこなくて生きてるのかとか、何匹くらいいるのかってほとんど把握できない。アルゼンチンモリゴキブリは卵を産んだあと、母親が自分のお腹の中に卵を戻して、卵が孵るまで母親がお腹の中で守るから卵が孵ってるタイミングとかも見れない。気づいたら米粒みたいな子供が餌食べたりしてて生まれてたことに気付く。去年夏に赤ちゃんを買って、その子たちが大人になって第二世代が生まれるまで8か月もかかりましたよ。いざその子たちの子を見ると感慨深いものがあるね。去年は右も左もわからず、心配ばかりしてたけど、無事に大きくなってくれました。第一世代のうち死亡が確認されたのは3匹くらいかな。原因不明で突然死んだのが2匹。脱皮直後ほかのゴキブリに食われたのが1匹。でも多分弱ってくると他のゴキブリに食われてる可能性があるからもう少し死んでたかもしれない。

引っ越しをして居住スペースが広がったことでみんなが思い思いに自分のベストプレイスを見つけて寝れるし、朽木で立体的に移動できるようになってお散歩も楽しめるようになった。ゴキブリは過密で飼ったほうが早く増えるというけど、増えるスピードよりもゴキブリの快適度を優先したいのでこうなった。それと夜中に成虫の雄が他のゴキブリを追いかけまわしたりしても逃げたり隠れたりできるように、脱皮直後に隠れる場所を確保できるようにとか、そういう理由もある。ただ脱皮直後にかじられるのを防ぐのは難しくなかった。2~3日置きにぬるま湯で洗ったハム(塩分が多いのが心配だから洗ってる)を1枚あげるとみんな喜んで食べる。動物性たんぱく質なんていらないって言ってる人もネットで見たけど、あきらかに必要ですよ。ただアルゼンチンモリゴキブリに関しては積極的に共食いをする種ではないので、爬虫類の餌として増やしてるだけだから多少食われたりしてもどうでもいいっていうスタンスなら確かになくてもいいかな。そういう環境ならむしろ弱ってきたゴキブリを他のゴキブリが食うことによって死体を掃除する必要もないし。動物性たんぱく質が足りてると仲間の死体を食ったりはしないからね。

昨日成虫の雌が一匹ひっくり返って死んでた。まじかよ……とびっくりしたけど、拾い上げて見たら「あ、この子か」と納得した。この子はもともとすごい扁平だった。これが奇形なのか、それとも痩せすぎて扁平になってるのかは自分にはよくわからない。背中からお尻にかけてすごい平らで、ぺったんこ。そんで薄っぺらい。栄養不足が扁平の原因らしいけど、うちはかなりこまめに新鮮な餌をあげてたし、他の子は扁平じゃなくてまるまる太ってるんだよね。もともと食欲があんまりない弱い子だったのかな。動きもすごい鈍くて、ほとんど場所を移動せず朽木の上でいつもボーッとしてたから、毎日見てたし、心配もしてたからこの子は印象に残ってる。ブドウが好きなおとなしい子だった。残念。長生きさせてあげられなくてごめんね。

ゴキブリの飼育で一番気を付けなきゃいけないのはどうも温度管理なのではないかと最近考えてる。温度が下がると明らかに弱り始める。21℃でも少し温度が低いようで、室温を23℃まであげると明らかに動きが活発になる。寒くなってしまうと一斉に死ぬ、ということはないんだけど、今話したような扁平の子とか、赤ちゃんとか、弱い個体が徐々に弱り始め、そして死にはじめる。特に夜中の温度が突然低くなった日とかは気を付けてないと危険。うちのエアコンは25℃で自動にしてるけど、夜中とか室温が21℃とかになるんだよね。うちのエアコンが糞なの?それともエアコンってそういうもんなの?ワイン保管するやつみたいに部屋の温度を一定にしておいてほしいんですけど。

なんの参考になるかわからんが、うちの今の環境は、床材はうさぎの餌を8割に、犬の餌1割、猫の餌1割を混ぜたもの。そのうちのほんの一部だけミキサーで粉末にしてある。もし赤ちゃんが床材を食いたくなった時に食いやすいかなって思って。
餌は前と変わらず王道を往くKBファーム・プロゼリーと、時々ハムとブドウをあげてる。ハムは与えてから頃合いを見てみんな食べ終わったら、ブドウは夜あげて日が昇ったら撤去してる。カビが生えたりしないようにね。水はやってない。エアコンがほとんどつけっぱなしだから湿度は30%を上回ることはない。吾輩の唇は乾燥してガサガサ。室温は絶対に20度を下回らないようにしてるけど最近23℃を最低ラインにしないとまずいような気がしてきた。

新しいケース。つるつるした壁は登れないとは言え、ここまで浅いと蓋をしめないと脱走します(戒め)