家にいない間、暑さで亀が死なないようにと
姪っ子に亀を預けられた
爬虫類は人間に大して懐かないからあんまり興味ないけど
数日経って俺が餌をくれる人だと覚えてからは
俺がそばを歩く度に「餌くれぇぇぇ」とこっちに頭を伸ばすのは
けっこうかわいげがある
人工飼料にサプリをかけて食わせてるが
同じ餌ばかり与えていると栄養が偏るので
何か生き餌でもあげようかと思って数日考えた末
カルシウムが多そうなゴキブリを買うことにした
もちろんそこらへんのゴキブリではなく
爬虫類の餌用に販売されている
アルゼンチンモリゴキブリ
ゴキブリと呼ぶのを避けるためか
多くの人に学名の「デュビア」で呼ばれているが
それが気に入らない
こいつをデュビアって呼ぶならチャバネゴキブリのことを
ゲルマニカと呼べよ
恋人のことを相方って呼ぶなら
自分の親を親方って呼べよ
フランス料理をフレンチと呼ぶなら
中華料理をチャイニーズと呼べよ
命名規則ちゃんとしろよぶち殺すぞ
ゴキブリとかきもいなー触れねーよと思ってたけど
Youtubeで飼育方法を調べようと色んな人の
ゴキブリ動画を見てるうちになんか慣れてきて
赤ちゃんゴキブリを見るとかわいいとさえ感じるようになっていた
小サイズを注文したら赤ちゃんゴキブリが30匹くらい届いて
よちよち歩きがかわいすぎて余裕で素手でつかめました
急激に数が増えると困るなと思って幼虫を頼んだのだが
ゴキブリ処女の自分にはこれは悪手だったかもしれない
虫用の飼育ケースにラビットフードやドッグフードを混ぜて
朽ち木を真ん中において
ゴキブリたちが潜ったり木の陰に張り付いたりして
隠れられるようにしているが
幼虫は体が小さすぎてケースを覗いても全く見えない
生きてるのか死んでるのかさえわからない
たまに餌の果物に数匹張り付いて食べてるのは見えるけど
30匹くらいいるうちの3匹くらいしか目視で確認できないので
知らないうちに大量に死んでないか不安になる
ただゴキブリは群れで暮らす虫なので
餌を１匹が見つければ他の仲間に伝えてくれるはずだし
飢えや渇きに対する耐性が高い種族だから
多分俺が無駄な心配をしてるだけのはず…
家に出るゴキブリと違って床材や朽ち木の陰に隠れてばかりで
ほとんど動き回らないので
たまにお散歩してる子を見れるとラッキーな感じがする
Youtubeを見回った感じほとんどの人が
卵を置く紙ケースを何枚も重ねて飼育しているが
それだとなんだか餌として量産してるだけみたいな感じがして
あまり気が進まない
自分は朽ち木をいくらか買ったけど
飼育ケースに対して朽ち木のサイズがでかすぎて
１本しか入れられなくて泣いた
まだ数も少ないし幼虫なのであまり広々とした飼育スペースは
この子たちにとってよくないので
いつかこの子たちが増えまくってこのケースから引っ越しする時まで
余分な朽ち木はしまっておくことに…
ゴキブリの飼育についてはYoutubeの「とりからちゃんねる」が
すごい参考になった
この人は餌としてだけでなく鑑賞目的として
ミールワームやらゴキブリやらを飼育していて
虫たちが快適に育てる環境を研究してる
果てには自分でも虫を食いだしてるのがおもしろかった
飼育環境のセッティングはほとんどこの人のノウハウをパクッた
床材にはドッグフード、キャットフード、ラビットフード、鯉の餌を混ぜて
ミキサーで粉砕した物とそのままの物を敷いた
とりからchでは混ぜたペットフードをそのまま敷けば大丈夫と言っていたが
赤ちゃんゴキブリが固い餌を食べれなかったら困るなと思って
ゴキブリ処女な自分は少し心配性な感じで
ミキサーで粉砕した物も少し混ぜた
朽ち木（本物）を真ん中において森の地面を再現
湿度にめっぽう弱いらしいのでラボのエアコンはドライにしてつけっぱ
それでもこの季節、湿度は40%を超えてしまうので
除湿器も追加購入した
餌は親が冷蔵庫に保管していたカットメロンを１切れ勝手にもらった
昆虫ゼリーも適当に買って入れた
このようにケースを覗いてもゴキブリの姿は滅多に見えない
たまにメロン食ってる子がいるだけ
ゴキブリたちは無臭
ラビットフードから漂う牧草のにおいがほのかに香るだけ
この程度の数・大きさだとカサカサ音もしない
音がしないのは卵の紙パックじゃないからってのもあるかもしれん
メロンは食べるけどお刺身のあまりは全然食べてくれなかった
やっぱ肉より植物のほうが好きみたい
メロンも傷み始めたほうがいいみたいで
冷蔵庫から取り出した直後の新鮮なメロンは
あまり人気がない
ただ腐らせるとハエが湧いてゴキブリが死ぬ原因になるので
そこら辺はチキンレース感ある
餌の近くでうずくまってる子とかもたまにいるけど
つついても逃げないしろくに動かないので
生きてるのか死んでるのかすらわからなくて不安が加速する
室温が日中は30℃近くあるのにあまり活発に動かない
メロンにもうじゃうじゃ群がることはなく
２～３匹張り付いて食べてることがたまにあるだけ
昆虫ゼリーは食ってるところすら見たことない
そんな心配とは正反対に元気いっぱいなのが亀
日向ぼっこ用のライトを買ったら気持ちいいみたいで
しょっちゅうライトの下で昼寝してる
餌くれるのかな？といつも俺の方を見るので
写真を撮る度にカメラ目線になってくれる
こいつの天職はモデルだと思う
名前を姪っ子から教わったけど覚えてないので
かめきちくんって勝手に呼んでる
ちなみに雌らしい
砂利をよくかじるのが気になって調べてみたけど
「うちの亀も砂利を食べる、理由はわからん」とか
「ミネラルを補給しようとしてるのでは？」とか
憶測の域を出ない情報しかなくて困ってる
誤飲して腸閉塞とかが怖い
それを気にしての今回のゴキブリ購入につながった
エビもあげてるし人工飼料にもサプリかけてるから
ミネラル不足にはまずならないと思うんだけど
砂利かじるのやめないから餌のバリエーションを増やして
できるだけ色んな栄養素がとれるようにした
ただゴキブリたちはまだ幼虫なのと
こいつらは成虫になるのに数ヶ月かかるから
ほいほいあげてるとゴキブリが絶滅するので
まだあまり恩恵にあずかってはいない
実の娘のようにかわいがってたフェレットが死んで
ペットはもう飼わなくていいやと思っていたが
まさかゴキブリを飼育することになるとは思ってなかった
でも虫なら１～２匹死んでもそこまでショックを受けないし
もしかしたら自分に合っているのかも
それでもたっぷり愛情込めて育てたゴキブリを餌にするのは
胸が痛くなりそうですでに怖い
飼育ケースにゴキブリを移すときに死んでないかチェックして
弱って歩けないような子は亀のおやつとなってもらったが
これが自分の人生で初めての屠殺経験でした
あ、でも生きたまま食わせたから違うのかな？
すくすくと健康に育ってほしいです
